タイプライターアート
文字を1つずつ打って描く絵。ASCIIアートのアナログな祖先で、コンピュータより1世紀ほど古い。
知られている初期の例は、1898年にFlora Staceyが打った蝶で、英国の速記雑誌に掲載された。技法はのちのASCIIアートと同じ発想に立つ。文字ごとにインクの濃さが違い、固定グリッド上に十分な数を並べればグレースケールになる。さらにタイプライターには画面にない技もあった。同じ位置への重ね打ち、半行送り、リボンの色替えなどだ。
最も有名な作り手は、脳性麻痺でペンを持てなかったアメリカ人Paul Smithで、20世紀の大半をかけ、記号キーだけで精緻な風景画を打ち続けた。ラインプリンタや端末が主役になると、この技芸はコンピュータの中に移った。シーンのNFOファイルのロゴは、その直系の子孫である。