Thomson Reuters v. Ross
著作物でAIを学習させる行為について、フェアユースの抗弁を退けた米国で最初の判決。
Ross Intelligenceは、AIによる法律調査ツールを開発した。学習には、Westlawのヘッドノート(Thomson Reutersが各判決に付す短い要約)をもとに外部委託先が作成した質問と回答のメモを使った。Thomson Reutersは2020年に提訴し、Rossは訴訟費用を理由に翌年事業を停止した。
2025年2月、Stephanos Bibas判事は複製を侵害と認め、フェアユースの主張を退けた。同判事自身、2023年には逆の方向に傾いていた。決め手は、Rossが複製元の著作物の直接の競合を作っていた点にある。判事は、このシステムが生成型ではないことを明示しており、言語モデルを相手取った訴訟へ判決がどこまで及ぶかには限りがある。それでも、それらの訴訟の当事者は全員この判決を読んでいる。