単純電力解析
統計に頼らず、たった1本の消費電力波形を目で読んで秘密を取り出す手法。
暗号処理を行うチップは、実行する演算に応じて流れる電流が変わる。単純電力解析(SPA)は、測定した波形を1本だけ観察し、特徴的なパターンを探す。教科書的な例はRSAのsquare-and-multiplyで、二乗と乗算では波形がはっきり違うため、指数のビットがそのまま読み取れてしまう。
1990年代後半にポール・コッカーらがSPAと、その統計的な後継である差分電力解析(DPA)を発表した。DPAは多数の波形を平均化するので、目では判別できないノイズにも耐える。SPAへの対策は、電力でも実行時間でも演算を見分けがつかないようにすることであり、波形が読みにくいことを願うことではない。