パイメニュー
項目がポインターの周りにパイの切れ端のように並ぶメニュー。行を狙うのではなく、方向で選ぶ。
最初に実装したのは1986年、メリーランド大学HCILのDon Hopkinsだ。1988年のCHIでCallahan、Hopkins、Weiser、Shneidermanが行った比較研究では、リニアメニューより約15%速く、誤りも少なかった。理由はフィッツの法則で、どの選択肢も同じ短い距離にあり、各切れ端は外側へ無限に大きいので、行き過ぎても構わない。慣れると方向が手に染みつき、メニューを描画する必要すらなくなる。これをGordon Kurtenbachが、Alias社のMayaでマーキングメニューへ発展させた。HopkinsはNeWSに組み込み、すべてのメニューが円形のtwm派生ウィンドウマネージャーpiewmを書き、HyperLookでのUnix版SimCityにも使った。
デスクトップは結局この発想になじまず、メニューバーと矩形の右クリックメニューが習慣で勝った。ゲームのほうがよほど活用した。1993年の聖剣伝説2のリングメニュー、2000年のThe Simsのパイメニュー(Hopkinsがチームにいた)、そして現代のアクションゲームの「ウェポンホイール」はアナログスティックによる同じものだ。Blenderは2014年に導入し、2.8で標準インターフェースにした。小さなメニューバーが役に立たないタッチ画面では、名前を変えて何度も再登場している。