PCI PTS
決済端末、PINパッド、HSMといったハードウェア自体に課されるカード業界のセキュリティ要件。PINを扱うには事前の承認が必要になる。
VisaとMastercardは長らく、PIN入力装置(PED)について独自の試験プログラムを運用していた。2000年代後半にPCIセキュリティ標準協議会がこれを引き継ぎ、PTS(PIN Transaction Security)にまとめた。中核となるPTS POIは、端末に耐タンパー性を求める。筐体を開ければセンサーが鍵を消去する。PINはキーパッドの内部で暗号化され、カードデータもできればリーダー内で暗号化される(SRED)。HSM向けには別のモジュールがある。
試験所が機種ごとに検査し、PCIは有効期限つきの承認済み機器リストを公開する。完全に動作する端末が、ある日突然「もう新規に購入してはいけないもの」になるのはこのためだ。PTSはハードウェア、PCI PINはその周辺の運用手順、PCI DSSはそれ以外の環境を対象とするので、カードを扱う事業者は三つすべてに出会うことになる。