銀の弾丸はない(No Silver Bullet)
フレデリック・ブルックスの1986年の論文。「10年以内にソフトウェア開発の生産性を10倍にする技術的な道具は、単独では存在しない」。技術の誇大宣伝に懐疑的な立場をとる古典。
鍵になる区別は、本質的複雑さ(問題そのものが複雑)と偶有的複雑さ(道具が複雑)だ。ブルックスによれば、偶有的複雑さの大半(アセンブリから高水準言語へ)はすでに解決済みで、残るのは本質的な部分だけであり、どんな道具もそれは取り除けない。1995年版の『人月の神話』に収録された。2024年以降のAIブームはこの主張を試している。Copilot、Cursor、エージェント型のコーディングは、40年ぶりの本物の「銀の弾丸」かもしれない。議論は続いている。