ガジェット (Motif)
自分のXウィンドウを持たないMotifの部品。親が描画してイベントを渡す代わりに、ボタン1つごとのウィンドウがサーバーから省ける。
Xtの通常のウィジェットはそれぞれXウィンドウを持ち、ウィンドウにはコストがかかる。サーバー側のメモリ、作成時の往復通信、イベントマスクの管理である。項目が20個あるメニューなら、ウィンドウも20個になった。Motifの答えがガジェットで、XmPushButtonGadget、XmLabelGadget、XmToggleButtonGadget、XmSeparatorGadgetなどがある。これらはXtのRectObjクラス、つまり位置と大きさはあるがウィンドウを持たないオブジェクトを継承している。周囲のマネージャーウィジェットが自分のウィンドウにガジェットを描き、矩形内に入ったマウスクリックを転送する。
代償は柔軟性だった。Motif 1.xではガジェットは独自の色を持たず親の色を継承し、独自のトランスレーションテーブルも持てず、イベントを捕まえたければマネージャー側で行う必要があった。実際にはほぼメニューでだけ使われ、そこでは測定できるほどの差を生んだ。この発想はJavaのSwingに再登場する。軽量コンポーネントは、ウィンドウを持つAWTに対するまったく同じトレードオフである。