マルクス・ヘス(Markus Hess)
1986〜87年に米軍のコンピュータへ侵入し、成果をKGBに売った西ドイツのハッカー。足がついたのは75セントの会計上の食い違いだった。
ヘスはハノーバーからダイヤルアップのモデムとX.25網を使ってローレンス・バークレー研究所に侵入し、そこからMILNETに入り込んで、「SDI」や「nuclear」といった語を数百のシステムで検索した。彼はカール・コッホ、ペーター・カールらの小さな集団に属し、印刷物やソフトウェアを現金や薬物と引き換えにソ連の情報機関へ渡していた。
クリフォード・ストールは1年近く彼を追跡し、追跡のために接続を保たせようと、架空のSDIディレクトリをまるごと作り上げた。最初期の実例とされるハニーポットである。ヘスは1987年に逮捕され、1990年にツェレで執行猶予付きの判決を受けた。この顛末は『カッコウはコンピュータに卵を産む』となり、スパイ活動に席を立つ必要がなくなったことを早くに示した。