鍵空間
暗号が取りうるすべての鍵の集合。その大きさで、総当たりが理論上の話か現実的な計画かが決まる。
鍵空間とは、ある暗号で使えるすべての鍵のことである。ラテン文字のシーザー暗号では意味のある鍵は25通りで、人間でも午後いっぱいあれば試せ、コンピュータなら一瞬で終わる。DESの鍵は256通り(約7.2 × 1016)で、1998年にEFFのDeep Crackが全空間を56時間で探索した。
ただし大きさだけでは安全は保証されない。鍵の選び方が悪ければ、あるいは暗号に構造的欠陥があれば、大きな鍵空間でも弱い。逆に小さな鍵空間は、その暗号が時代遅れである明白な印である。ケルクホフスの原理では鍵だけが秘密なので、攻撃者が実際に探索しなければならない対象として鍵空間が中心になる。