粒状媒体
ハードディスクの記録層。微細な磁性粒子が無数に並び、各粒子が非磁性体で隣と隔てられている。
現代のプラッターの表面は、滑らかな磁性膜ではなく粒子の集合だ。通常はコバルト・クロム・白金の合金で、個々の粒子は酸化物の境界に包まれ、隣同士が磁気的に干渉しないようになっている。1ビットは1粒子ではなく多数の粒子にまたがって記録される。粒子の集団で平均を取ることで、単独の粒子にはない信号対雑音比の余裕が得られるからだ。
書き込み密度の上限を決めるのは粒子の大きさだ。粒子を小さくすれば面積あたりのビット数は増えるが、小さな粒子は熱で向きを失う。これが超常磁性限界である。垂直磁気記録は、書き込み磁界を映す軟磁性下地層の上に粒状媒体を使う。ビットパターンド媒体は、ランダムな粒子の詰まり方を、整然と並んだ島の配列に置き換えようとする試みだ。