描画が間に合わないとき、選択肢は二つある。ゲーム全体を遅くするか、シミュレーションは正しい速度で進めたまま一部のフレームを描かないかだ。後者がフレームスキップである。ロジックも物理も時計も進み続け、飛ばされるのは絵だけだ。
エミュレータはこれを多用する。非力なホストでも、1フレームおきに描画すればフルスピードで動かせる。逆にすべてを遅くすると、固定タイムステップで1フレームの処理時間が持ち時間を超えたときに陥る死のスパイラルになる。トレードオフは明快で、滑らかさと引き換えに、進行速度と入力への反応を守る。プレイヤーにはカクつきが見えるが、泥の中を歩くような感覚は免れる。