FETコンプレッサー
電界効果トランジスタ(FET)を電圧制御の可変抵抗として使うコンプレッサー。ほぼ何よりも素早く音量を押さえ込める。
線形領域で動作させたFETは、ゲート電圧で抵抗値が決まる抵抗のように振る舞う。これを信号経路に分圧器として組み込めば、検波回路がマイクロ秒単位で操作できるボリュームになる。そのためドラムやトランジェントの処理に向き、強くかけると耳に分かる、やや攻撃的な色づけが加わる。
定番は1967年のUrei 1176。ビル・パトナムが真空管コンプレッサーに対して出したトランジスタ式の答えだ。アタックは20マイクロ秒前後まで速くなり、つまみは逆向きで、数字が大きいほど速い。4つのレシオボタンを全部同時に押すのは想定外の使い方だが、激しく歪んだポンピングが得られ、「オールボタンズイン」という名前までついて、ひとつの効果として定着した。