ECMP
Equal-Cost Multi-Path(等コストマルチパス)。同じ宛先への複数の経路が同じコストのとき、ルーターがトラフィックをそのすべてに同時に振り分ける方式。現代のデータセンター(スパイン・リーフ/Clos構成)における負荷分散と帯域拡張の土台である。
仕組みは、ルーターがパケットのフローキー(送信元/宛先IPとポート)をハッシュして等コスト経路の一つを選ぶこと。同じフローのパケットは同じ経路を通る(順序入れ替わりを防ぐ)一方、異なるフローは分散される。利点は、スイッチ間の並列帯域を単一のボトルネックなしにすべて使えること。ただしフロー単位のハッシュは、少数の巨大な「エレファントフロー」があると偏りが出る。各リーフがスパイン層に複数のアップリンクを持つデータセンターのファブリックでは中心的な技術。関連技術にLACP(L2のリンクアグリゲーション)やフローレットスイッチング(より細かい分割)があり、ECMPのハッシュ改良は今も繰り返し取り組まれる最適化領域である。