dBFS
フルスケールを基準としたデシベル。デジタル音声のレベルを表す単位で、天井が0、それ以下はすべて負の値になる。
デジタルシステムには最大の数値があり、0 dBFSがそれにあたる。それ以下は負のデシベルで表され、−6 dBFSは振幅が半分、−96 dBFSは16ビット音声のおおよその下限だ。0を超える領域は存在せず、超えれば波形は平らに削られる。デジタルのクリッピングは、アナログテープが穏やかに飽和するのよりずっと耳障りだ。
ピークメーターが−0.1を示していても安全とは限らない。サンプルとサンプルの間では、再構成されたアナログ波形が0を超えて突き出ることがある(インターサンプルピーク)。配信サービスが−1 dBTP前後のトゥルーピーク上限を求めるのはこのためだ。アナログ基準との対応も一様ではなく、EBUはスタジオの基準レベルを−18 dBFS、SMPTEは−20 dBFSとする。「標準レベル」の意味がスタジオごとに違い、どちらも正しいことがある。