Click to Pay(クリックトゥペイ)
カードブランド各社が共通で提供するオンライン決済ボタン。カード番号を入力せずに、保存済みのカードで支払える。
中身はSecure Remote Commerce(SRC)で、EMVCoが2019年に公開した仕様である。背景には、VisaチェックアウトとMastercardのMasterpassがそれぞれ失敗し、決済画面をApple PayやPayPalに押さえられたという経緯がある。そこで、Visa、Mastercard、American Express、Discoverの4社共通のボタンが用意された。顧客はメールアドレスとワンタイムコードで識別され、加盟店は実際のカード番号の代わりにネットワークトークンを受け取る。
普及ぶりは今ひとつだ。利用者はこのボタンをほとんど見分けられず、ほかのウォレット3つと並んで表示されることも多い。それでもMastercardは、欧州のEコマースでカード番号の手入力を2030年までに廃止し、トークン化とClick to Payに置き換えると表明している。何かを廃止することの少ない業界にしては、珍しく具体的な約束である。