ブートROM
リセット後にチップが最初に実行するコード。工場で焼き込まれ、後から更新することはできない。
ブートROMはダイ上のマスクROMに作り込まれている。役割は次の段階を見つけて起動することで、フラッシュ、SDカード、eMMCからブートローダーを読み込み、どれも無ければUSBやUARTから書き込みイメージを受け取る。セキュアブートのあるシステムでは信頼の連鎖の最初の一環でもあり、すり替えが不可能な唯一のコードだからである。
書き換えられないことは利点であると同時に弱点でもある。ブートROMのバグは修正できず、出荷された全個体に残り続ける。NvidiaのTegra X1に見つかったFusée Gelée(2018年)は初期のNintendo Switchをすべて改造可能にし、checkm8(2019年)はiPhone 4SからXまでの数億台を無防備にした。良い側面もあり、STM32内蔵のUARTローダーやRP2040のUSBモードのおかげで、これらのチップは完全な文鎮にはならない。