鍵語の繰り返しはヴィジュネル暗号の弱点だった。カシスキー検査で鍵の長さが割り出され、あとは頻度分析で解ける。自動鍵暗号は短い初期鍵のあとに、メッセージ自身を鍵として使うことでこれを解決する。皮肉なことに、ブレーズ・ド・ヴィジュネルが1586年に実際に記述したのはこちらの方式であり、今日その名で呼ばれる暗号は、彼が考案したわけではないより単純な方式である。
欠点は、鍵がメッセージだという点だ。本文のどこかにありそうな単語を推測できれば、その断片を復号し、前後へ広げていける。この発想は、暗号文フィードバックで鍵ストリームを駆動する現代のストリーム暗号に生き続けている。