管理距離 (AD)
同じ経路を複数のルーティングプロトコルから学習したとき、その情報源がどれだけ「信頼できるか」を表す値。小さいほうが勝つ。どのプロトコルの経路を実際に採用するかを決める裁定役である。
問題はこうだ。ルータがOSPFとEIGRPの両方で同じネットワークへの経路を学んだら、どちらを信じるのか。メトリックはプロトコル間で比較できないので、ルータは情報源ごとに決められたADを信頼度として使う。Ciscoの代表的な値は、直接接続=0、スタティックルート=1、eBGP=20、EIGRP=90、OSPF=110、RIP=120、iBGP=200。最小のADが勝ち、ルーティングテーブルに載る。ADを手動で変えれば、どの情報源を優先するか制御できる(たとえば高いADを持つ「フローティングスタティックルート」をバックアップに使う)。経路再配布では要となり、ADを誤るとループが起きる。基本的だが誤解されやすい仕組みである。