アダム・ヤング
1996年に公開鍵方式のランサムウェアを描いてみせたアメリカの研究者。犯罪者が追いつくおよそ15年前のことだ。
1996年のIEEE Security & Privacy誌掲載論文「Cryptovirology」で、ヤングとモティ・ヤングは、ウイルスが被害者のファイルを攻撃者の公開鍵で暗号化すれば、いくらリバースエンジニアリングしても復元できないことを示した。警告のつもりの論文だった。しかし暗号通貨が身代金の回収を容易にしたころ、それは手引書として読まれ、現代のランサムウェアは設計をそのままなぞっている。
二人はまた、暗号アルゴリズムの内部に設計者だけが悪用できるバックドアを仕込む手法を「クレプトグラフィ」と名付けた。Dual_EC_DRBGが後に教科書的な事例となった。成果は2004年の著書『Malicious Cryptography』にまとめられている。