ゼロ化
鍵などの秘密情報をメモリ上で上書きし、使用後に読み戻せないようにすること。
ゼロ化は、メモリを解放する前に鍵のような秘密データをゼロで上書きする。簡単そうに見えるが、コンパイラの最適化器が「冗長」と判断して消去処理を取り除くことがあり、キャッシュやスワップ、レジスタにコピーが残ることもある。そのため、単純なmemsetではなく、explicit_bzeroのような関数や、書き込みを保証するプラットフォーム固有のプリミティブが使われる。
ハードウェアでは要件がさらに厳しい。FIPS 140は、電源断時や運用終了時などに重要セキュリティパラメータをゼロ化することを求めており、HSMは物理的な改ざんを受けた状態でもそれを実行できなければならない。つまりゼロ化はプログラミングの問題であると同時に、認証の問題でもある。