Vocoder
詳細情報
- 作者
- Homer Dudley(ベル研究所)
- 公開年
- 1935年(特許出願)、1939年(Voderの実演)
- 種類
- 音声の分析合成システム
- 後継
- 線形予測符号化(LPC)
音声は波形でなく、エネルギーと音の高さの十数個の測定値として送れる、というベル研究所の発見。帯域の節約が、先に暗号技術になり、のちにロボット声になった。
ベル研究所のHomer Dudleyは1935年にボイスコーダの特許を出願した。分析側は音声を約10の周波数帯に分けて各帯域のエネルギーを測り、基本周波数と、有声音か摩擦音かも調べる。合成側はその測定値で、ブザー音か雑音源を対応するフィルタに通す。出てくるのは、わずかな帯域で聞き取れる音声だ。
動機は経済的だった。大西洋横断電話ケーブルは数が少なく高価だったのである。人が手で演奏する合成側のVoderは、数か月の訓練を積んだ操作者によって、1939年のニューヨーク万国博覧会で文章を喋ってみせた。本格的な用途は1943年で、SIGSALYがボコーダでチャーチルとルーズベルトの会話を数値に変え、ワンタイムパッドで暗号化した。
声が機械的に聞こえるのは欠陥ではなく、方式そのものだ。送られるのは音ではなく音の記述だからである。1970年代にミュージシャンがこれに気づき、子孫の線形予測符号化は、これまで通話を運んだあらゆる携帯電話の中に入っている。