重ね順
兄弟ウィンドウが上下にどう重なるかの順序。重なった場所でどれが見えるかを決める。X11ではフォーカスとは別の性質で、最終的にはウィンドウマネージャーが決める。
X11の各ウィンドウは子のリストを持ち、子には下から上へ明確な順序がある。重なる兄弟では上の方が描かれ、隠れていた下側が現れるときにExposeイベントを受け取る。コアプロトコルが提供する道具はXRaiseWindow、XLowerWindow、子を回転させるXCirculateSubwindows、そしてstack_mode(Above、Below、TopIf、BottomIf、Opposite)を指定できるConfigureWindow。XQueryTreeは子を下から順に返すので、xwininfo -treeなどが最前面を知ることができる。
ただしトップレベルウィンドウでは実際には事情が違う。SubstructureRedirectを選択したウィンドウマネージャーは、前面化の要求をConfigureRequestとして受け取り、好きに処理する。EWMHはさらに層を定義し、デスクトップが最下層、通常の窓が中間、ドックや_NET_WM_STATE_ABOVEの窓がその上、フォーカスのあるフルスクリーン窓が最上位となる。Windowsは同じものをZオーダー、macOSはウィンドウレベルと呼ぶ。前面化とフォーカスが別操作であることは、三者とも不具合の絶えない原因だ。