SLSA
Supply-chain Levels for Software Artifacts(「サルサ」と読む)。GoogleとOpenSSFによる、ビルド工程の改ざん耐性を段階的に高めるためのフレームワーク。
ソースコードが安全でも、ビルドの段階で何かを紛れ込ませることはできる。侵害されたビルドサーバーや改ざんされたパイプラインがその例で、SolarWinds事件ではコードではなくビルド時にバックドアが注入された。SLSAはビルドの完全性に焦点を当て、レベル(L1〜L3以上)が上がるほど要件が厳しくなる。「来歴(どう作られたかの署名付き記録)がある」から始まり、「ビルド環境が堅牢化され来歴を偽造できない」を経て、完全に隔離され検証可能なビルドに至る。
成果物が特定のコミットから信頼できる環境でビルドされたことを、第三者の介在なしに証明・検証できるようになる。SBOMが「何が含まれるか」を示すのに対し、SLSAは「どう作られたか」を補う。署名と検証にはSigstoreなどが使われ、現代のサプライチェーンセキュリティの中核をなす。