SHARC
アナログ・デバイセズの浮動小数点DSPファミリーで、プロ用オーディオ機器にもっとも多く使われているチップの1つ。
名前は Super Harvard Architecture Single-Chip Computer の略である。古典的なハーバードアーキテクチャはプログラムとデータのバスを分けるが、アナログ・デバイセズは命令キャッシュを加え、コアが1サイクルで2つのオペランドと1つの命令を取得できるようにした。最初の製品ADSP-21060は1994年に登場し、大容量のオンチップメモリと32ビット浮動小数点を備えていた。当時は固定小数点が主流だった。
SHARCがオーディオで普及した理由は浮動小数点にある。固定小数点DSPでは、途中結果が上限に達しないよう、プログラマーがすべての中間値に気を配らなければならない。浮動小数点なら、共振の強いフィルターも内部でクリップせずに伸びていける。ホストコンピューターに代わってスタジオ機材のエミュレーションを走らせるUniversal AudioのUAD-2カードはSHARCを基盤とし、多数のデジタルミキシングコンソールやカーオーディオもそうである。