フィリップ・スターク
2008年にリスク限定監査を導入したUCバークレーの統計学者。電子的な選挙結果を、できるだけ少ない紙の投票用紙の手作業集計で検証する方法である。
考え方は説明しやすいが、数学は難しい。紙の記録から投票用紙を無作為に抽出し、機械の報告と突き合わせる。誤った勝者が宣言された可能性が統計的に十分低くなるまで続ける。差が大きければ数百枚で済み、僅差ならもっと必要で、最悪の場合は全数再集計になる。得られるのは、誤った結果が通ってしまう確率の保証された上限であり、原因がバグであれ攻撃者であれ変わらない。
要点は、ソフトウェアを全く信頼しなくてよいことだ。信頼するのは紙とサイコロだけである。コロラド州は2017年に州全体で初めて実施した。セキュリティの専門家は何年も「紙を残せ」と言い続けてきたが、残した紙で実際に何をするのかという当然の次の問いに答えたのがスタークだった。