Panama
ハッシュ関数とストリーム暗号を兼ねる設計。紙の上では美しかったが、実際には厄介だった。
Panama は 1998 年に Joan Daemen と Craig Clapp が発表した。同じ内部状態と同じ置換を、データのハッシュ化にも鍵ストリームの生成にも使う。よく理解された部品をひとつだけ研究すればよい、という発想である。設計思想としては見事で、それゆえ暗号解読者の格好の関心の的になった。
状態を共有するということは、一方の用途の弱点がもう一方にもすぐ波及するということだ。2000 年代初頭には衝突攻撃が現れ、Panama は研究文献の中に取り残された。ひとつの構成を二つの目的に使い回すのは、たいてい無料では済まない、という教訓である。