マイクロopキャッシュ
CPUのフロントエンドにあり、デコード済みのマイクロオペレーション(µop)を保存するキャッシュ。ループなど同じ命令が再実行されるとき、負荷の高いデコードを省ける。時間と電力の両方を節約できる。
背景として、x86命令は可変長で複雑なため、CPUが実際に実行する内部のマイクロオペレーションへのデコードが重い。これはx86の性能・電力面での最大の弱点の1つである。マイクロopキャッシュ(IntelではDSB、Decoded Stream Bufferと呼ぶ)はデコード結果を保持し、同じコードが再び走るときはデコーダを動かさずキャッシュからµopを直接取り出す。利点はスループットの向上(デコードがボトルネックになりがち)と消費電力の低減(デコーダを止められる)。効果が最も大きいのは、局所性が高く(ループ、頻繁に呼ばれる関数)キャッシュに収まるコードである。似た発想に「ループストリーム検出器」がある。現代のx86 CPUにおけるフロントエンド最適化の中心的存在だ。