IT用語集 › セキュリティ › ジョン・アボウド
米国国勢調査局の主席科学者として、2020年の国勢調査に差分プライバシーを持ち込んだ経済学者。
アボウドはコーネル大学の教授だったが、2016年に国勢調査局の主席科学者となった。そこで局自身の公表物を攻撃させたところ、2010年国勢調査の公表表から、人口のほぼ半数について個人レコードを正確に再構築でき、市販データと突き合わせれば多くを氏名に結び付けられると分かった。従来の開示回避手法は役に立たなかったのである。
その対応として、2020年の数値は差分プライバシーに基づき、調整したノイズを加えて公表された。小地域の精度を失う人口統計学者は反発し、州が訴訟を起こした。シンシア・ドワークらの手法が、これほど政治的に敏感な規模で試されたのは初めてで、トレードオフをめぐる議論は今も続いている。