ファストローダー
C64の苦痛なほど遅いディスクドライブを、読み込みプロトコルそのものを書き換えることで耐えられる速さにしたローダーである。
Commodore 64の1541ディスクドライブは遅いことで悪名高かった。ハードウェアのバグのせいでシリアルバスは一度に1ビットしかデータを送れず、プログラム一本の読み込みに数分かかることもあった。ファストローダーは自前のコードをドライブ側のプロセッサへ転送し、より効率のよい転送プロトコルで動かすことでこれを回避し、15倍、20倍、時には25倍の速度を実現した。
形態はさまざまで、Epyx Fast LoadやAction Replayのようなカートリッジ、ゲームに組み込まれたローダー、カセット用のTurbo Tapeなどがあった。シーンでは、グループ独自のファストローダーが署名代わりになった。自分たちのクラックトロとクラックされたファイルが一気に読み込まれる横で、ライバルのリリースはのろのろと進む。サイクルとバスの小技を追い求める姿勢は、そのままデモシーンのルーチンにも受け継がれた。