暗号境界
FIPS 140で明示的に定義される範囲で、何が暗号モジュールに含まれるか、つまり認証書が実際に何を対象としているかを決める。
境界の内側にあるハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアが、審査され検証された対象である。鍵などの重要なセキュリティパラメータは、管理された経路でしか境界を越えられず、平文での通過は厳しい条件下に限られる。モジュールはそれらをゼロ化できなければならない。HSMでは、境界が文字どおり耐タンパー構造を備えた金属筐体であることが多い。ソフトウェアライブラリなら、OpenSSLのFIPSプロバイダのように単一のバイナリになりうる。
「FIPS検証済み」をめぐる混乱の多くは、この境界で説明がつく。検証済みモジュールを含む製品が、それ自体で検証済みとは限らない。検証済みのバイナリも、別のフラグで再ビルドすれば検証済みではなくなる。線がどこに引かれるかはモジュールのセキュリティポリシーに書かれているが、読む人は少なく、本来は全員が読むべき文書である。