Blue Pill
2006年にジョアンナ・ルトコフスカが示した概念実証。稼働中のOSに気づかれないまま、その下に仮想マシンを滑り込ませる。
ルトコフスカはBlack Hat 2006でBlue Pillを披露した。このルートキットは当時新しかったAMDのハードウェア仮想化(AMD-V)を使い、動作中のWindows Vistaの下に薄いハイパーバイザーを即座に差し込む。OSは何も変わらず動き続けるが、実はすでに攻撃者のゲストになっている。名前は映画『マトリックス』から。青い薬を飲めば、幻想の中にとどまれる。
「100%検出不能」という彼女の主張は、それ自体が一つの騒動になった。2007年にトーマス・プタチェクらが検出に挑戦する勝負を持ちかけたが、条件で折り合わず実現しなかった。残った教訓は地味だ。運用のために作られたハードウェア機能も、攻撃面になる。