AES67
互いに張り合うオーディオ over IP 方式が、音声をやり取りできるようにするための最大公約数。
2010年ごろ、イーサネット上で音声を扱う方式は半ダースほど乱立していた。Dante、Ravenna、Livewire、Q-LAN などで、発想はどれもほぼ同じなのに、互いに通信できなかった。そこでAudio Engineering Society(AES)が2013年に、共通の核を取り決めるものとしてAES67を公開した。非圧縮PCMをRTPパケットで運び、サンプリング周波数は48 kHz、量子化は16または24ビット、クロック同期はPTP(IEEE 1588)、ストリームは通常マルチキャストで送る。
機器の発見方法や制御方法には意図的に触れていないため、各社は自社のエコシステムを守れた。全員に署名してもらうための代償だった。テレビ制作向けの音声規格SMPTE ST 2110-30はAES67の上に作られており、放送の世界では「あれば便利」から「必須」へと立場が変わった。