A5/1
欧州のGSM通話を守っていたストリーム暗号。1987年から秘密にされていたが流出し、2009年には実用的に破られた。
1987年にGSM向けに設計され、「秘密にすれば安全になる」という古い考え方のもとで非公開とされた。設計は1990年代半ばに漏れ、1999年までに完全に再現された。64ビットのセッション鍵で駆動され、不規則にクロックされる3つの線形帰還シフトレジスタを使う。輸出向けのA5/2は意図的に弱くされており、さらに早く破られた。
学術的な攻撃は早くから現れていたが、2009年にKarsten Nohlらがレインボーテーブルを公開し、趣味レベルの機材でも傍受が可能になった。事業者はKASUMIベースのA5/3へ移行したが、古い端末のためにA5/1へ落とすネゴシエーションを何年も残した網が多かった。ケルクホフスの原則がなぜ存在するのかを示す教科書的な事例である。